私の部署では、主に新製品開発や設計変更、客先要望の特殊仕様製品の設計を行います。第一課では小型発電機、溶接機、投光など幅広い種類の製品を手がけ、私は電気担当です。
技術部は製品の生みの親ともいえるので、営業部門や品質管理部門との仕様やトラブルなどの情報共有や、生産部門へ試作機製造のフォローに入るなど、他部門との関わりあいも多いです。
新製品開発では、市場ニーズを社内で精査し、そのニーズを満足できるように試作設計し、性能評価試験を行うことで、改良を重ねます。時には動作不良等で壁にぶつかることもありますが、先輩方が優しくフォローしてくださり、問題解決への糸口を親身になって探ってくれます。入社前は、就業中、ひたすら黙々と担当業務をこなすのかと思っていましたが、アットホームで和気藹々とした雰囲気なので、疑問や問題点も相談しやすい風通しの良さがあります。
既存機の設計変更では、開発部門と生産部門が協力し、組立工数短縮や操作性改良など、より良い製品作りを目的とした改良を行っています。
入社1年目は、営業担当からの問い合わせに対して、技術サポートや相談を受ける電話対応を担当します。覚えたての知識で正確に回答できるか不安でしたが、あるとき、私の回答について営業担当から「1年目とは思えない」と、お褒めの言葉をいただいたときは、ほっとするとともに、とても嬉しく感じました。それを機に少し自信を持てるようになりました。
また、デンヨーでは、開発チームが3名程度と、大規模企業と比べると人数が少ないため、1人あたりの仕事の幅が広く、自分は電気担当ですが、機械の知識も求められて大変な場面もあります。でも、一貫して担当できることはやりがいにもつながります。そんなふうに苦労して開発に携わった製品を工事現場などで見かけると、「もっといい製品を作ってやろう」という原動力にもなります。
「大学で学んだ知識が活かせる仕事がしたい」「仕事の成果が誰かの役に立てるような満足感のある仕事がしたい」という思いで就職活動に取り組みました。エンジン発電機というニッチな市場ということもあり、正直、就職活動するまではデンヨーの名前は知りませんでしたが、業界No.1という点や社会貢献度が高いという点に興味を持ち、会社説明会に参加しました。大学で学んできた電気分野を活かすことができ、従業員数の多い大企業よりも、自分が埋もれずに仕事ができそうな規模で、やりたいことができそうに思えたことも魅力でした。
目下の目標は、プロジェクトリーダーとして製品開発をすること。全体の流れをつかむためにも経験したいと考えています。
長期的な目標は、プロジェクトの数をこなすなかで、新たな市場付加価値を見出して独創的な製品を作ることです。電気分野にかぎらず幅広い知識を身につけ、営業を通じて吸い上げた顧客のニーズに応えるだけでなく、こちらからも新機能などの付加価値を提案できる技術者になりたいです。
就職活動に臨む学生の皆さんには、多くの会社を知って、多くの説明会に足を運んで、視野を広げることをおすすめします。たとえ未知の分野だとしても、入社後に知識をつけることは十分に可能だと思うからです。就職活動は人生の分岐点のひとつ。今後の人生を左右するかもしれないという強い意識を持って、自分に合った就職先を決めてほしいです。